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テイクオフ成功の法則

2009年05月10日

前乗りは死んでも許さない

サーファーっているもんです。 これはもうずいぶん以前の話になりますが、私はそういう人に遭遇したことがあります。

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波がいい具合に切り立ってきたのでボトムターンに入ろうとしたところ、ガシッと音がしてボードのレールが何かにヒットしました。

ありゃりゃ、いかんいかん。 奥から乗ってきたサーファーが私を追い越そうとしており、彼のボードと接触してしまったのです。

彼は自分のボードがクラッシュしていないか入念にチェックしていたので、「ごめんね~、クラッシュしてない?」と聞いたのですが私の声を完全に無視してパドルアウトしていきました。 どうやらクラッシュはしていないようなので、そのときはとりあえず安堵していました。


そしたらしばらくしてショップのインストラクターが入水してきたので、さっきのいきさつを話したところ、それは完全に私が悪いのでもう一度しっかりと謝罪すべきだと言われたのです。

ではそうしようと思って周りを探すのですが姿が見えず、どうも先に海から上がったようでした。 私はまだ入水したばかりだったので海から上がるのは面倒だったのですが、そこを堪えて海から上がり彼を探しました。


すると海から上がったすぐの駐車場にその彼がいるではないですか。 そして開口一番に「さっきはどうもごめんなさい。以後気をつけますのでどうか今回は許してください」と丁寧に誤りました。 しかし、その謝罪の言葉は火に油を注いでしまったようです。 彼の表情は一段と険しくなり激しく私を睨みつけます。 そして一言...



      あんたは前にも前乗りした



彼の目には涙が浮かんでいたようにも見えたのですが、気のせいでしょうか。 なるほど、そういうことだったのかと。 彼は以前にも私に前乗りされて不愉快な思いをしていたのです。 文句を言ってやりたいけど言えない。 それで悶々としていたわけです。 そこにきて今回のクラッシュ。 怒りが爆発しそうになってグッと堪えていたところ、私からの謝罪で一気にそれが爆発してしまったのでしょう。


謝れば謝るほど彼の怒りは激しさを増しました。 結局、彼は最後の最後まで私を許しませんでした。 おそらく去っていく私の後姿が見えなくなるまで私を睨みつけていたかもしれません。



それからというもの、私の”前乗り”に対する考えは変わりました。 世の中にはそういう人もいるということがわかったから。 私自身、前乗りされることは日常茶飯事です。 しかし、だからといって自分もやっていいわけではないのです。 そのことで一生恨まれることになるかもしれないから。


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